鳳凰は360種の羽を持つ動物の長であり、聖天子の治める平和な世にのみ姿を現すとされる。
古代中国の書物『礼記』では麒麟・亀(霊亀)・龍(応龍)とともに特別な瑞獣「四霊」(もしくは四瑞)のひとつであり、平安を表すとされた。これは鳳凰が雌雄一対であることから、陰と陽の対立を持って調和をなすとする陰陽思想から来ている。
鳳凰は縁起のよい鳥であることから、多くの美術品や建築物にその意匠が使われている。日本では平等院鳳凰堂(宇治市)や鹿苑寺金閣(金閣寺、京都市)の屋根にあるものが有名。特に鳳凰堂屋上のものは2004年から発行の現行一万円札裏面にも描かれている。